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最近話題になった数理・物理・宇宙関係のニュースから

新聞記事になったニュースを,より詳しく背景がたどれるように時々ピックアップ. (英文のものは,いずれ和訳予定.日本文もいずれ要約します.)




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Dec. 27 , 2001 ガンマ線バーストの数とエネルギー
アメリカ、国立電波天文台のフレイルらは,距離のわかって いる17個のGRBの光度曲線を観測して,そのジェットの頂角を測定した. その結果,GRB爆発のエネルギーは以前に考えられて いた数1000分の1であり,どのGRBでも5 x 10^{43} [J] 程度らしい. ビーミング効果を考えると,実際のGRB数は,観測 数の数100倍になるとか.
天文台ニュース
Frail,D.A. et al., Astrophys. J. 562, L55 (2001).
Dec. 11 , 2001 A new twist for stellar magnetism
Applegate効果として予言されていた磁場による星のツイスト運動が はじめて発見された.恒星の表面のスポットを8年に渡り追跡観測した.
Physics Web
A C. Cameron and J-F Donati et al, Mon. Not. R. Astron. Soc. 329 (2001) L21
Dec. 7 , 2001 天の川銀河でのマイクロレンズ事象の直接観測
Lawrence Livermoreグループが,大マゼラン雲(LMC)に おける恒星のマイクロレンズ事象の直接画像について報告.レンズ天体は, 天の川の円盤中の低質量恒星で、ダークマ ター付近に位置していることを示す. MACHO(銀河系ハローにあり、質量が木星から太陽 の数倍までの天体)の正体解明に前進.
Physics Web / 天文台ニュース
C Alcock et al, Nature 414 (2001) 617.
Dec. 6 , 2001 マイクロクェーサーのブラックホールの質量
GRS1915+105と呼ばれるX線源中のブラックホールの質量が、太陽の14倍程度と 発表されたが,これまでのモデルと会わず議論を呼ぶ.ESOパラナル天文台の赤外線観測.
AstroArts / 天文台ニュース
J. Greiner et al., Nature 414, 522 (2001). C. Bailyn, Nature 414, 499(2001).
Nov. 29, 2001 銀河中心のブラックホール質量勘定の新たな方法
これまで銀河中心の星の運動から質量を推定していたが,星の分布から 推定する方法を確立.
PhysicsWeb News
A Graham et al 2001 Astrophys. J. Lett. (to appear)
Nov. 29, 2001 M87銀河核のエネルギー源は何か
「おとめ座」にある大きな楕円銀河M87には,ジェット源となるダスト円盤が 存在していないことが観測された.活動銀河核のモデルに再考 の余地か.
天文台ニュース space.com
Perlman,E. et al., Astrophys. J. 561, 51-L54(2001).
Nov. 18, 2001 しし座流星群
日本で見られた流星群としては過去200年で最大.レーダー観測によると ピーク時には1時間当たり3000から5000個,世界的にも,ここ数年で 最大規模の「流星雨」.
AstroArts
Nov. 15, 2001 HETE-2衛星がガンマ線バーストを観測
GRB010921を観測.ニューメキシコ州の超大型干渉電波望遠 鏡群(Very Large Array;VLA)アンテナも電波で追認.距離は50億光年(150Mpc)程度で これまで良く知られた発生源のおよそ半分.
天文台ニュース GCN: The GRB Coordinates Network
Nov. 13, 2001 Super-Kamiokande 注水中に光電子倍増管が多数壊れる.復旧に1年以上か
Oh my god.
スーパーカミオカンデ事故 最初のセンサー破損、作業ミスで傷か−−調査委発表
2002年1月6日の続報
Super-Kamiokande
Nov. 8, 2001 X線と可視光によるブラックホールの初同時観測
G Kanbach et al 2001 Nature 414 180
PhysicsWeb
Oct. 14, 2001 ブラックホールからのエネルギー放出を観測
ESAのXMM-Newton,X線観測にて,回転ブラックホールからダイナモ効果によるエネルギー放出を確認.
J. Wilms et al 2001 in Mon. Not. R. Astron. Soc. to appear.
ESA Press Release
アストロアーツ
PhysicsWeb
Oct. 12, 2001 ノーベル物理学賞はアメリカの原子レーザー開発グループ
ノーベル化学賞は不斉合成の手法開発で野依良治らに
日本人のノーベル賞受賞は00年の白川英樹・筑波大名誉教授(化学賞)に 続き2年連続10人目、化学賞は福井謙一(故人)、白川氏に次いで3人目
The Nobel Foundation
Oct. 4, 2001 「巨大ブラックホール」誕生に対する新理論モデル
理論モデルで天文学会が記者会見を開くとはあまり聞いたことがないが....
理化学研究所 プレス発表
Sep. 8, 2001 銀河中心に巨大ブラックホールの存在を確認
X線観測衛星Chandraが観測.
F. Baganoff et al, Nature 412 (2001) 45
PhysicsWeb
Aug. 29, 2001 H2A ロケット打ち上げ成功
新型ロケットを搭載し,数回のトラブルを克服して,とりあえず初回の打ち上げに成功. 背水の陣はまだ数回続く模様.
宇宙開発事業団 / 宇宙科学研究所
Aug. 19, 2001 光速度は不変ではなかった
耳を疑うAP電であったが,「微細構造定数は過去小さかった」という 初期宇宙観測におけるレゾナンスライン幅の解析結果.
J.K. Webb et al, Phys. Rev. Lett. 87 (2001) 091301
His 論文紹介
Aug. 9, 2001 第二の巨大ブラックホールの確証つかむ
野辺山45m電波望遠鏡によって,渦巻銀河IC2560の中心に 太陽の280万倍の質量の巨大ブラックホールの確証つかむ.
天文台archive
July 24, 2001 「CP対称性の破れ」反粒子消滅の理論実証
高エネ研とスタンフォード大がそれぞれ独立して発見,と会議発表.
高エネ研 BELLE
SLAC
July, 2001 回転ブラックホールの証拠をつかむ
銀河内にあるGRO J1655-40 (7太陽質量) が近傍の星を飲み込む過程を X線で観測.最小円軌道半径の大きさが49Km (非回転なら64Km)であったことから 角運動量の存在と考えられる.
T.Strohmayer, ApJ 552 (2001) L49
Physics Today (physics updates)
June 21, 2001 3体問題の新しい安定解
古典的な3体問題の新しい解の存在が数学的に証明された. 4体以上でもnon trivialな解は数値的に多数発見されているようだ.
Notice of AMS, 2001, Montgomery
His 論文紹介
June19, 2001 太陽ニュートリノ振動の観測
SNO first results
Physics Today, August 2001, p13-15


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