【宇宙物理】SOLAR-B打ち上げ成功,「ひので」と命名

宇宙科学研究本部の3番目の太陽観測衛星として,SOLAR-Bと呼ばれていた衛星は,M-V-7号機によって日本時間2006年9月23日(土)6:36に打上げられ,軌道に乗ったことが確認された.衛星は「ひので」と命名された.

「ようこう」衛星(SOLAR-A)の後継機として,口径50cmの大型可視光望遠鏡SOTと,X線望遠鏡XRT,極端紫外線撮像分光装置 EISを搭載し,太陽表面(光球面)とコロナを同時に観測することで,コロナが示すさまざまな活動現象の総合的な解明をめざす.

 SOTの超高空間分解能(0.2秒角)の観測を実現するため,軌道上での太陽光による熱入力の変化をできるだけおさえ,また,長期間の連続した太陽観測が行えるよう,SOLAR-Bは太陽同期極軌道をとる.地球の昼と夜の境目を飛ぶこの軌道をとることで,SOLAR-Bは1年のうち8ヶ月間,途切れることなく太陽を詳細に観測できるという.