2003年のスペースシャトル・コロンビアの事故以来,NASAが
ハッブル宇宙望遠鏡の修理/延命措置を中止し「2008年に廃棄へ」
(2005/1/31 当サイト)という方針を表明していたが,「延命」へ方針転換することが発表された.
2008年中頃に修理ミッションを予定し,
2004年から故障しているFine Guidance Sensorsの3基のうち1基を取り替えると共に,
新たに紫外線領域を観測する
Cosmic Origins Spectrographと,紫外線領域から赤外線領域までをカバーする
Wide Field Camera 3 の2つの観測装置が取り付けられる予定だという.これにより,
次世代の宇宙望遠鏡であるJames Webb Space Telescopeが2013年に打ち上げられるまで,
光学宇宙望遠鏡の衛星が継続して運用できることになった.
なお,スペースシャトルの目的地である国際宇宙ステーション(ISS)の軌道と,ハッブル宇宙望遠鏡の軌道がかなり異なっているため,非常時の対策が問題になっていた.コロンビアの事故以後,3回のミッションが成功したことを受けて今回の決定となったが,実際に修理を行う際には2基目のスペースシャトルを発射台で待機させることになるという.
11/1 PhysicsWeb Hubble to get new lease of life